夏休み中にどのようなイベントを開催できますか?

夏休み中にどのようなイベントを開催できますか?

6月に入ったら、やはり夏休みのイベントを考えなければなりません。

普通の進学塾なら、夏期講習が7月下旬から8月末まで続くことが多いものです。多くの保護者は進学塾の夏期講習を優先しますので、プログラミング塾のイベントに参加する生徒は予想より少ない可能性があります。

そのため、プログラミング教室のイベントを考えるとき、内容、時間、費用をバランスよく考えなければなりません。今回は、どのようなイベントを開催できるかを、私の経験から少し紹介したいと思います。

5時間でできるイベント:1日講座

まず、時間を考えます。
例えば、4〜5時間のイベントなら、だいたい午前2時間、午後2〜3時間の配分になります。小学生の場合は、かなり長時間のイベントになりますので、1時間毎にお休みを挟んで進行する必要があります。
また、お昼は、弁当を持ってきて教室で食べることになります。狭い教室であれば、パソコンを一旦片付けて食べる場所を確保する必要があるかもしれません。

次は、時間に合わせて、イベント内容を決めないといけません。これが一番重要です。
基本は現在開講中のコースに合わせて設定します。Scratchでゲーム、HTMLでWebサイト制作、JavaScriptでゲームまたはアプリ、Pythonでゲームがいいかと思います。
授業で学んだ内容をベースにした制作内容を考えます。

Scratchの場合、普段授業で制作できない大きなゲームが望ましいです。5時間もあれば、少し難しいゲームでもいいですね。
こどもICT教育支援センターが提供しているコンテンツは、ほとんど基本的な課題です。それらの課題を更に独自で拡張すれば、それぞれの教室に合うイベントの良い内容になります。
例えば、シューティングゲームを拡張したり、キャラクターを入れ替えて別のゲームにしたり、講師が以前遊んだことがあるゲームを再現したり、多くのやり方があります。

HTMLの場合、授業では企業用のサイト制作が多いので、イベントの場合には、趣味ベースのサイト制作がいいかもしれません。
また、最近の流行りをテーマにしてサイトを作ってもらってもいいと思います。

JavaScriptの場合は、できることが実に多いですね。
ゲームも、アニメーションも、アプリも、CGも、人工知能も、作れます。
ただし、JavaScript言語以外に、特定のライブラリの使い方も学ぶ必要があります。詳しくはネットで検索してください。
それぞれの目的ごとに数多くのJavaSript用のライブラリがあります。講師が事前に学習できれば、自由にイベントの内容を設定できます。

Pythonの場合は、授業用コンテンツでは、データ分析、機械学習、画像処理が主な内容なので、ゲーム制作にチャレンジできます。
pygameというパッケージを使えば、ミニゲームをつくることができます。これも事前学習が必要です。

イベントの内容は、授業で学んだ知識をベースにして新しいものを学ぶか、学んだ内容を応用するか、になります。
制作に時間がかかる場合がありますので、制作内容の難しさをうまく調整し、制作時間内に完成できるような内容を準備できれば、面白いイベントが開催できます。 ちなみに、参加費用は、5時間イベントなら月謝と同じぐらいの金額に設定します。

2時間でできるイベント:半日講座

半日講座の内容の設定方法は、基本的に1日講座と同じです。
しかし、時間は半分以下になりますので、制作内容の難易度を低く設定する必要があります。
新しい内容を採用する場合、新しい内容の基本学習時間が必要なので、イベントの最終目標の制作のために使える時間は少なくなります。そのため、時間内に完成するには、簡単な制作内容の設定が必要となります。
半日講座の場合、新しい内容を取り入れることより、できるだけ授業で学んだ内容の応用のほうに焦点を当てるべきだと思います。

半日講座の費用は、3000円から設定できますので、参加しやすいメリットがあります。
複数の講座に参加される生徒も増えますので、募集は1日講座よりはやりやすくなります。

コース以外の内容を使う場合:「◯◯講座」

これも面白い展開になりそうです。
私は、Unity講座を開催したことがあります。

Unityはゲームを作るための本格的な開発ソフトです。自分の塾ではシステム開発がほとんどなので、Unityコースがありません。
ある夏休みに、敢えて開催してみたら、すごく人気でさらに1日追加することになりました。

このように、塾のコースにない内容を出すこともいいと思います。もちろん、私自身は教えることができませんので、外部の先生を招いて開催しました。
例えば、Unity、Minecraft、ロボットなど、普段塾で触れない学びを提供すると、子どもたちがすごく興味を持ってくれます。集客力もあると思います。

よろしければ、ぜひ企画をしてみてください。

新規生徒を募集するための講座:「無料体験講座」

普段も無料体験講座を開催していると思いますが、夏休みになると、平日の午前も昼も開催しやすくなりますので、少し増やしてもいいと思います。

8月に体験して、9月に入会する生徒も結構います。余裕があれば、ぜひ開催してください。内容はいつもの体験講座と同じもので大丈夫です。

最後に

夏休みとは言え、子どもたちも忙しい日々を過ごすことになります。
塾の夏期講習が毎日あります。学校の部活もあります。塾のイベントに参加できない生徒がたくさんいます。

ですので私のプログラミング教室では、8月は完全休講にしています。通常授業は一切ありません。
もちろん、8月には収入がないですが、逆に1ヶ月間の『時間』収入があります。

夏休みを利用して、教材の開発、自分への充電、普段できないことを8月にできるようになります。
みなさんもよろしければぜひ試してみてください。

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中山 涼一

こどもICT教育支援センター センター長

2014年に関西初のこども向けプログラミング教室「未来学校プログラミング教室」を創設。800名以上の指導実績を誇るプログラミング教育のスペシャリスト。

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