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人気の習いごととプログラミング教室の違い

人気の習いごととプログラミング教室の違い

こどもの習いごとランキング

「小学生に人気の習いごと」と聞くと、どんな分野を想像しますでしょうか?

学研教育総合研究所の『小学生の日常生活・学習に関する調査(2023年10月)』によると
 1位:スイミングスクール
 2位:学習塾
 3位:英会話教室
以降のランキングは、音楽教室、サッカー、体操、そろばん、そしてダンスと続いていきます。
(4位の通信教育は、2位学習塾と同類と考えます)

ではプログラミング教室のランキングはと言うと、まだまだ下位に位置しており16位という結果が出ています。

1位であるスイミングスクールには、実に27%の子どもが通っているようです。
それに対し、プログラミング教室に通う子どもは、2%強(50人に1人)程度の割合に留まっています。

その一方で、イー・ラーニング研究所の『2023年:年末年始の学習と過ごし方に関する調査』では、別の興味深い調査結果が発表されています。

「2024年は何を子どもに習わせたいのか?」という問いに対して、462人の保護者のうち198名(実に半数近く!)がプログラミング教室との回答をしています。

習いごと市場の現状を俯瞰したとき、
 ・プログラミング教室の人気度は現在はまだまだ下位である
 ・しかしプログラミング教室に関心のある保護者は急激に増えている
そのような傾向が浮き彫りになっています。

大人気の習いごととプログラミング教室の違い

習いごとランキングトップ3である「スイミングスクール」「学習塾」「英会話教室」、
そして新興の習いごととしてこれから期待をされている「プログラミング教室」、
この双方にはどのような違いがあるのでしょうか?

トップ3は、保護者が子どものころからある、そして通った経験がある、そんな伝統的な習いごとです。
保護者は、子どもたちがレッスンを通じてどのように成長していくのか、ある程度予見して学ばせている分野ともいえるでしょう。

「スイミングスクール」
習うこと: バタ足からはじまり、クロール・背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライの4泳法を順に習う
期待できること: 心肺をはじめ、身体の健全な発育のためになるかも?

「学習塾」
習うこと: 国語・算数・理科・社会・英語の学力をさらに伸ばすための勉強をする
期待できること: 成績が伸びると高ランクの学校への進学ができるかも?

「英会話教室」
習うこと: ネイティブスピーカーや日本人教師と英語でコミュニケーションを図る
期待できること: 英語が話せると、色々な仕事に役立ちキャリアアップが目指せるかも?

これらの習いごとの特徴は、どの保護者もとても理解しやすいですよね。

その一方で、子どもたちが「プログラミング」を学ぶことのメリットは、保護者にきちんと理解されているでしょうか?
☆ 教室で習うことは一体何なのか?
☆ 教室に通うことでどのような成長が期待できるのか?
それらに対してはっきりとしたイメージを持っていて、明言ができる保護者は、まだまだ少ないのではないでしょうか?

なぜなら、保護者の大多数がまだ子どもだった頃には、「プログラミング教室」という習いごとは存在せず、当然のように自らが通った経験もないからです。
そして、実社会において「プログラミング」に触れ合い、一体どのようなことができるのかを知っている保護者も、多くはないと思います。

ただこれだけIT社会が発展してきた今の時代において、
「プログラミングを子どもたちに学ばせた方がいいのかなぁ・・・」
という何となくの感覚を、保護者の皆さまが持ち始めていること、そして焦りを感じ始めていることは確かです。
その心境の変化が、前述の調査結果には現れています。

しかし、一体どんな教室に通い、そしてどのようなことを学ばせるのが良いのか?
現実的な考えが浮かばず、まだ行動に踏み切れない保護者が多いのが現状だと思います。

保護者へのトーク内容を検証してみましょう

体験会など、教室を訪れる保護者の方々には、「プログラミング教室」で学ぶ内容とその意義をしっかりと伝えていく必要があります。
それができない限りは、なかなか入会に向けての決断をしていただくことができません。

「バタフライも泳げるようになります」という言葉は多くの保護者にご理解いただけますが、
「JavaScriptも習得できます」「Pythonが活用できるようになります」という言葉は、大半の保護者には謎のアピールになります。

謎のアピールで終わらせないために、より具体的なカリキュラム説明を心がけたいものです。

☆ 子どもたちは、プログラミング学習でどんな成果物(作品など)を作ることができるのか
☆ そのプログラムがどのような構造で成り立っていて、制作課程での試行錯誤がどのように成長に繋がるのか

このようなポイントを具体的に、かつ丁寧に説明していくことが理想です。
ただ単に、「プログラミング的思考が育まれますよ~」といったような抽象的な説明は禁物です。

さらには、
☆ プログラミングを学ぶことがどのようなキャリア形成に結びつくのか
☆ その子どもにとって、どのような職種への道が開けて、抱いている夢が本当に実現できるのか
そういう予測なども含めて話し合っていきたいものです。

「IT知識を身に着けておくと将来有利ですよ~」といった曖昧なトークだけでは、プログラミングを習うことへの意義を見出せない保護者もいらっしゃいます。

これらについては、相当のベテラン講師でない限り、いくつもの説明パターンを確立することは難しいものです。
まずは一つ・二つのパターンで構いませんので、ご自身の説明パターンを確立してみてください。

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進藤 整是

こどもICT教育支援センター 開業・運営コーディネーター

国内最大級の福祉系資格スクール経営経験20年。講座企画・募集営業・広報・IT化推進・総務などスクール経営の中核業務に精通したスペシャリスト。

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