アニメーションを簡単に作れるScratch
アニメーションを簡単に作れるScratch
プログラミングを学び始める小学生の場合、ほとんどScratchから始まります。Scratchは子どもがプログラミングを学ぶために作られているソフトです。直感で命令を組み立てることができますし、パソコンだけではなく、タブレットでも使えることで、小学校低学年の生徒も難なく使いこなせます。
Scratchはプログラミングを学ぶためのソフトですが、プログラミング技術を学ぶこと自体が本来の目的ではありません。プログラミングを使って何かを作ることが本来の学びの目的です。では、Scratchを使えば何が作れるんでしょうか?
一番思いつくのがゲームです。こどもが好きなゲームを作れます。本来、ゲームを作るには、高価なソフトが必要です。しかも、脚本、映像、音楽など様々な部分を担当する人が別々で、皆さんの力を合わせて初めて1本のゲームを作れます。かなり時間がかかります。しかし、Scratchを使えば、こどもでも自分のゲームを作れるようになります。キャラクターからストーリーまですべて好きなように作ることができます。これはこどもたちにはたまらないですね。
しかし、私は、ゲームよりまず思いつくのがアニメーションです。ゲームだと、あまり興味を示さない女の子が結構いますが、テレビのアニメの話になると、女の子も男の子もみんな好きです。Scratchなら、いままで難しいアニメーションの制作も簡単に作れます。これは男の子も女の子も食いつきやすいポイントではないかと思います。
では、Scratchでアニメーションをどのように制作するかを試してみましょう。一番簡単なアニメーションを作ってみます。
まず、新しいスプライトを用意します。コスチューム1とコスチューム2に、それぞれ絵を描いてください。今回は同じ大きさで、色違いの円形を描いてください。コスチューム1の色は赤色、コスチューム2の色はオレンジ色にしてください。
次は、プログラムでコスチューム1とコスチューム2の画像を交替で表示させます。
これだけで、赤色の円とオレンジ色の円を交替に表示され、アニメーションが完成できました。単調な色変化だけですが、最も基本的なアニメーションの制作手法です。
最後に、円形の色が変化しながら、左から右へ移動するアニメーションを作ってみます。これもたったの数行の命令で実現できます。
いかがでしょうか?かなり簡単なプログラムでアニメーションを実現することができますね。これなら、自分で脚本を書いて、アニメーションを作って、1本のアニメを制作することもできます。
実は、ゲームを作ると、仕組みが複雑になり、プログラムが難しくなる傾向があります。しかし、アニメーションだけなら、けっこう楽しく制作することができます。男の子も女の子も楽しくプログラミングを学ぶことができそうですね。もしプログラミングを教えるのにまだ自信がないなら、まずアニメーションの制作から教えてもいいと思います。また小学校低学年のこどもを対象に教える場合、難しいゲームを作るより、楽しいアニメーションを作るのがいいのではないかと思います。
いつか、こどもたちが制作したアニメーションのみの展示会を開催できればと夢を膨らませています。