生徒募集広報 その①

生徒募集広報 その①

プログラミング教室の生徒募集について考えてみる その①

生徒募集は、プログラミング教室の安定経営のためにとても大切なことです。

私は20代の頃に超大手の教育関連企業での勤務経験がありますが、その現場で常々言われていたことは、「教務50%・営業50%。どちらかが1%でも疎かになってはいけない」という言葉でした。
良き講座商品を作り上げ、その一方で営業や広報活動にも一生懸命取り組みなさいという教えです。
いくらよい講座商品を提供していたとしても、その講座商品の存在を将来のお客さまに知っていただき、その良さを一生懸命に伝え、支持を得なければ教育事業は成り立ちません。

あれから30年近くが経過し、募集広報の手段はインターネットが登場したことにより当時とは大きく変わってきています。しかし「教務50%・営業50%」の思想を大事にしなくてはいけないということは不変です。

ここからは、デジタル的手法/アナログ的手法をうまくミックスしたプログラミング教室の広報施策について考えていきたいと思います。

<検討段階のランク分け>

マーケット分析の世界では、「顕在層(ケンザイソウ)」「潜在層(センザイソウ)」という言葉がよく使われます。

◆顕在層

特定の商品やサービスの購買について積極的な顧客層のことです。
プログラミング教室で言うと、プログラミング教育を必要と考え、既に教室探しを始めているような熱心な方々のことです。

◆中間層(準顕在層ともいいます)

顕在層と潜在層の中間に位置するランクです。
顕在層まで熱心でなくとも、特定の商品やサービスに少し関心を持っている顧客層のことです。
プログラミング教室への入学について、まだアクションは起こしていないものの、ちょっとしたきっかけで何か行動を起こし始める可能性がある方々です。

◆潜在層(無関心層ともいいます)

特定の商品やサービスにまだ興味を持っていない顧客層のことです。
プログラミング教室への入学について、現段階では関心が低く、通学についての検討も何も行なっていない方々のことです。

専門家により顧客層の定義は異なるものの、ここでは上記のように定義をした上で説明を進めていきたいと思います。

<顕在層への広報活動>

すでに情報収集を始めているお客様でいらっしゃいますので、その情報収集の際に自教室の存在を知ってもらえるような工夫をしましょう。
キーワードは「先回り」です。お客様が情報収集をするであろう手段を予め予測し、その経路上に自教室の情報を配置します。

◆HPやLPのSEO対策

教育サービス全般の案内を行うHP、主に資料請求や体験会への誘導だけを意識したLP(ランディングページ)、そのいずれかを必ず作成しましょう。
そしてそれらのページが、検索エンジンのオーガニック検索(自然な検索入力)において上位に表示されるように意識しましょう。

プログラミング教室を探しているお客様が検索エンジンで入力されるワードは、ある程度の想定ができます。
「地域名や駅名」+「プログラミング教室」+「小学生/中学生/高校生」など、いくつかのワードの組み合わせで情報収集を行うはずです。
それらのキーワードが入力されたときに、検索結果のできる限り上位に表示されるような施策が必要です。

昨今はGoogleなど検索エンジン側の技術も進化しており、何らかのテクニックで教室サイトを意図的に上位表示させることは困難になってきました。
しかしながら、サイト作成時にきちんと正規化を行い、なおかつユーザビリティを高める工夫をしておけば、一定の順位に教室サイトは掲載されるはずです。
よほど競合の激しいエリアでなければ、一定の検索ワードでのトップページ掲載は困難なことではありません。

※上位表示されるために工夫すべきことの詳細は、「開業支援講座」にてお伝えをさせていただいております。「開業支援講座」は、【P-KIT】ならびに【P-KIT pro】利用者様は無料で受講できます。

◆リスティング広告

検索エンジンで何かを検索した時、ページの上部や下部に【広告】と書かれた検索結果が表示されることがあります。実はこの部分、一定の金額を支払うことで出稿できる有料広告スペースなのです。

こういった広告は、地域を絞り込んで出稿することも可能です。
市区町村名や、教室から半径○キロ圏内など、細かく指定して出稿することが可能です。
SEO対策が効果的ではない場合、こういった広告出稿を並行して行うことも効果的です。

◆教室検索サイトへの掲載

プログラミング教室の情報を集中的に掲載しているポータルサイトというものがあります。保護者様が教室を探される際には、こういったサイトを利用されるケースも多くあります。

コエテコ
https://coeteco.jp/

基本情報の掲載は無料で行えますので、予め情報掲載されていくことをお勧めいたします。

◆地図情報への登録

Googleマイビジネス
https://www.google.com/intl/ja_jp/business/
Yahoo!プレイス
https://loco.yahoo.co.jp/business/top/

こういったサービスを利用しておくことで、検索エンジンにおいて通常の検索結果とは別に、教室の細かい情報が掲示されてくる場合があります。

例)Googleにおいて、当センターのモデル教室「未来学校プログラミング教室」と入力した場合

未来学校プログラミング教室の検索結果

まとめ

プログラミング教室を探し始めている、そういうお客さまに必ず教室情報をお届けできるように、様々な工夫をしていきましょう。
次回では「潜在層」「中間層」向けに有効な広報施策についてもお話をしていきたいと思います。

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進藤 整是

こどもICT教育支援センター 運営会社代表

国内最大級の福祉系資格スクール経営経験20年。講座企画・募集営業・広報・IT化推進・総務などスクール経営の中核業務に精通したスペシャリスト。

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