Scratchで始めるプログラミング的思考
Scratchで始めるプログラミング的思考
「ビジュアルプログラミング言語」Scratch(スクラッチ)とは
Scratch(スクラッチ)は、Scratch財団がマサチューセッツ工科大学メディアラボ ライフロングキンダーガーデングループ(MIT Media Lab Lifelong Kindergarten Group)と共同開発する、8〜16才のユーザーをメインターゲットにすえた無料の教育プログラミング言語及びその開発環境です。
Scratchは、200以上の国と地域で使用されており、(2021年12月現在)70以上の言語で利用できます。
日本語は、漢字の「日本語」とひらがなの「にほんご」のインターフェイスが用意され、小学校低学年未満の幼児にも扱いやすい配慮がされています。
Scratchは、インターネットに接続できるパソコン環境があれば、Webブラウザで公式URLにアクセスするだけですぐにプログラミングをスタートすることができます。
インターネットに接続しなくても使用できるオフライン用の開発環境として動作するScratchアプリ(Scratch 3)も、Windows、Mac、Chrome Book、Android用に用意されています。
Scratchは画面の左側に並ぶ命令のブロックをマウスや指でドラッグし、積み木を組み立てるようにプログラムを作ります。
同じ画面上ですぐにプログラムを実行し結果を確認することができるようになっており、非常に直感的なユーザーインターフェースになっています。
このように、こどもや初学者に優しいビジュアルプログラミング言語のScratchですが、変数、ループ、条件分岐をはじめとしたプログラミングの基礎を学ぶには十分な機能を備えています。
このようなプログラミング言語を「ビジュアルプログラミング言語」と言います。
「ビジュアルプログラミング言語」と「テキスト言語」
「ビジュアルプログラミング言語」に対して、一般的なプログラミング言語「テキスト言語」は文字でコードをタイプして書きますが、1文字でも記述ミスがあると構文エラー等で実行が止まってしまいます。こどもや初学者にとって、エラーを取り除く作業は興味の持続性を保つことができず、挫折の原因の最たる原因になります。
Scratchの場合、間違ったブロックを組み立てても、エラーが表示されることはなく、多くの場合間違ったなりの動きが実行できてしまいます。
想定した動きと実行結果を比べ、試行錯誤がしやすいこともこどもや初学者に優しい特徴です。
物事に対して、それがどのような要素でできているか細かく分け、そして、再び組み立てていく考え方、またそれを試行錯誤し繰り返す事は、プログラミングだけではなく世の中にあるさまざまな問題を解決していくうえで、非常に役に立つ論理的思考です。
こどもや初学者に優しい「ビジュアルプログラミング言語」のScratchで始めるプログラミング的思考には、ここに優位性があります。
Scratchで終わらせてはいけません
プログラミングの入り口として非常に優秀なScratchですが、一方で全てがScratchで完結するものではありません。
プログラムのすべては「ブロック」で表現されているため、用意されているブロック以上の自由度は無く、できることに限界があります。
現実社会においてScratchで構築された基幹システムは、おそらく存在しないですよね?
基本的な業務システムは、時代にもよりますがCOBOL、JAVA、C言語や.NETなど、何らかの「テキスト言語」で構築されています。
「ビジュアルプログラミング言語」から始まり、「テキスト言語」に発展していくプログラミング的思考・プログラミング教育にこそ意味があるのですが、世の中のプログラミングスクールではなかなか「テキスト言語」にまで到達せず、(ロボットが主体の)「ビジュアルプログラミング言語」で終わってしまうことが多いのではないでしょうか。
当センターには、これらのプログラミング的思考を長期に亘って支援する仕組みを構築しています。
セミナーや個別相談を随時実施しています。
是非、当センターの仕組みづくりをお聞きください。
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お家で学ぶ初めてのプログラミング「Scratchのはじめ方」 | 未来の学びコンソーシアム
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