プログラミング教室は「副業」でも開業できますか?
プログラミング教室は「副業」でも開業できますか?
「プログラミング教室は副業として始められますか?」
このようなお問い合わせをよくいただきます。
まず結論から申し上げますと、副業での開業は十分に可能です。
プログラミング教室は、開業直後から短期間で数十人、数百人の生徒集客が見込める事業ではありません。
経営手法により差異はありますが、一般的に単月黒字への転換に1~2年、初期投資の回収に2~3年程度が必要となる、息の長い事業です。
事業資金に多少なりともご不安がある個人様や、小規模事業者様が新規に開業される場合は、収支が安定化するまではむしろ副業として始める方が現実的だと思います。
事業基盤のない個人事業の場合には、本職と並行しながら開業されることが理想です。
すでに事業基盤のある法人様の場合は、本業と並行しながら開業されることが理想です。
ただし、物件費、広告宣伝費、人件費などの大規模な初期投資を最初から投下できる事業者様は、この限りではありません。
このコラムでは、プログラミング教室が副業でも始めやすい理由と、始める前に確認しておきたいポイントを整理します。
柔軟に開講時間が設定できる
プログラミング教室は、毎日長時間営業しなければ成り立たない業種ではありません。
開講日や時間帯を比較的自由に設定しやすいため、副業として始めやすい事業の一つです。
たとえば、会社員の方であれば、平日の夜や土日を活用して開講することができます。
小学生向けの教室であれば、平日の夕方以降や土曜日の午前・午後などは、保護者にとっても通わせやすい時間帯です。
最初から複数曜日で開講する必要はありません。
むしろ、副業で始める場合は、開講日を絞った方が運営しやすくなります。
次のような始め方が考えられます。
・土曜日、もしくは日曜日だけ開講する
・平日夕方に週2〜3日のみ開講する
たとえば、土曜日だけ開講する場合であれば、次のような時間割が考えられます。
・10時〜11時過ぎ クラス①
・13時〜14時過ぎ クラス②
・15時〜16時過ぎ クラス③
クラス定員を5名とした場合、振替授業用の枠を除いても10名以上の受け入れが可能となります。
この場合、月謝収入やその他の収入により、月商10~20万円程度が見込まれます。
これに加えて、平日夕方から夜間にかけてのクラスを併設する形も考えられます。
たとえば、週2〜3日のみ、18時から19時過ぎまでのコマを増設することができれば、20名以上の受け入れも可能となります。
最初からすべてのコマで生徒募集をする必要はありません。
数名の生徒から始め、授業の流れや保護者対応に慣れてから、少しずつ開講枠を増やしていく方が安全です。
副業で教室を始める場合に大切なのは、「空いている時間をすべて使うこと」ではなく、「継続できる時間帯で運営すること」です。
本業や家庭とのバランスを崩してしまうと、長く続けることが難しくなります。
授業時間以外にも業務は発生する
プログラミング教室を副業で始める際に、特に注意したいのが「授業時間以外の業務」です。
教室運営というと、実際に子どもたちへ授業を行っている時間をイメージしがちです。
しかし、教室は授業時間だけで成り立つものではありません。
前項で述べた授業時間以外にも、以下の業務に充てる時間は確保しておきたいところです。
・教材や課題の準備と予習
・パソコンの設定やメンテナンス確認
・お問い合わせへの対応
・生徒募集のための営業活動
・体験レッスンの開催や追客
・保護者とのコミュニケーション
・欠席や振替連絡への対応
・月謝や入金の確認
これらの作業を考えずに開講日だけを増やしてしまうと、想像以上に負担が大きくなります。
特に副業の場合、本業の勤務時間以外で対応することになるため、時間管理が重要です。
たとえば、前項での例のように土曜日に3コマ程度のレッスンを行う場合でも、
実際には当日の授業時間だけでなく、事前準備や片付け、保護者への連絡などを含めた時間を見込んでおく必要があります。
そのため、副業で始める場合は、最初から業務をシンプルにしておくことが大切です。
具体的には、
・問い合わせへの返信文を形式化しておく
・欠席時の振替授業のルールを最初に決めておく
・月謝の支払いを工夫し、現金の取り扱いを行わない
・授業後の報告内容を形式化しておく
といった工夫が有効です。
授業以外の業務をどれだけ整理できるかによって、副業として続けやすい教室になるかどうかが変わります。
自宅やレンタルスペースでも開業できる
プログラミング教室は、必ずしも広い教室や専用物件が必要な事業ではありません。
少人数制で始めるのであれば、自宅の一室やレンタルスペースなど、比較的小さな場所でも開業することができます。
これは、副業で始めたい方にとって大きなメリットです。
最初からテナントを借りると、家賃や光熱費、通信費などの固定費が毎月発生します。
生徒数がまだ少ない開業初期には、この固定費が大きな負担になることがあります。
一方、自宅やレンタルスペースを活用すれば、初期費用や固定費を抑えながら教室運営を始めることができます。
ただし、自宅で開講する場合は、家賃負担を抑えられる反面、生活空間との区別、防犯面、近隣への配慮、送迎時の安全などを考える必要があります。
特に子どもを預かる教室である以上、保護者が安心できる環境づくりは欠かせません。
また、レンタルスペースを利用する場合にも、事前に確認すべき点があります。
・安定的にインターネットが利用できるか
・電源は十分に使えるか
・机や椅子の配置は授業に向いているか
・子どもが安全に入退室できるか
・定期的に安定して予約できるか
近隣の学習塾やカルチャースクールと提携し、空き時間を利用させていただくという方法もあります。
すでに子ども向けの環境が整っている場所であれば、机や椅子、照明、待合スペースなどを活用できる場合があります。
さらに、提携先にすでに通っている生徒からの入会も期待できます。
副業で始める段階では、まずは小さなスペースで十分です。
生徒数が増え、継続的な売上が見込めるようになってから、専用教室を検討しても遅くはありません。
事業を始めるからには独自の事業所、つまり教室を構えたいというお気持ちは十分に理解できますが、売上規模に応じた無理のない選択が重要です。
教材やパソコンなどの初期投資が抑えられる
プログラミング教室は、比較的少ない初期投資で始めやすい点も特徴です。
もちろん、教室として最低限の環境整備は必要です。しかし、大型の設備や高額な内装工事が必ず必要な業種ではありません。
少人数で始める場合は、教材、パソコン、インターネット環境、机や椅子などを整えれば、開業の準備を進めることができます。
特に副業で始める場合は、最初からすべてを完璧に揃えようとしないことが大切です。
最低限、次のようなものを用意できれば開業を検討できます。
・生徒募集用の紙媒体(リーフレットなど)
・生徒募集用のネット媒体(公式サイトやSNSアカウントなど)
・少人数分のパソコン
・インターネットの利用環境(ルーターなど)
・低コストで活用できる教材(当センターでご案内が可能です)
・机や椅子などの備品
パソコンは、必ずしも新品である必要はありません。授業内容に支障がない性能であれば、中古パソコンを活用することも可能です。
カリキュラムについては、Scratchなどのビジュアルプログラミングコースとともに、
Web制作(HTML、JavaScript)、Pythonなどの上級コースを順次展開していく方法が一般的です。
これらの分野であれば、利用料金が不要なソフトウェア、たとえばScratchやVS Codeなどを活用して授業を組み立てることができます。
そのため、高額なソフトウェア導入費も必要ありません。
初期投資を抑えられることは、副業開業において大きな安心材料です。
ただし、安さだけを重視しすぎると、授業の質や保護者の信頼に影響することもあります。
パソコンの動作が遅すぎる、通信環境が不安定、教材が分かりにくいといった状態では、継続率にも関わります。
費用を抑えながらも、子どもが安心して学べる環境を整えることが大切です。
本業との関係性を確認する
会社員の方が副業としてプログラミング教室を始める場合、必ず確認しておきたいのが本業との関係です。
副業が可能かどうかは、勤務先の就業規則によって異なります。
副業が認められている場合でも、事前申請が必要なケースや、業種によって制限があるケースもあります。
特に、現在の勤務先がIT関連、教育関連、学習塾関連などの場合は、競業にあたらないかどうかも確認しておく必要があります。
確認せずに始めてしまうと、後から本業側で問題になる可能性があります。
副業として教室を始める前に、少なくとも次の点は確認しておきましょう。
・本業の所属先で副業が認められているか
・本業の所属先での事前承認が必要か
・本業と競業や利益相反にあたらないか
・本業での勤務時間や業務に支障が出ないか
また、税務面の確認も必要です。副業として収入が発生する場合、確定申告が必要になることがあります。
開業届を出すかどうか、経費をどのように管理するか、売上や支出をどう記録するかなども、早めに整理しておくと安心です。
本業を続けながら教室を運営する場合、信用を失わないことが何より重要です。
所属先とのルールを守り、無理のない範囲で運営することが、副業として長く続けるための前提になります。
おわりに
ここまで見てきたように、開講時間や場所、初期投資を工夫すれば、プログラミング教室は副業として始めることも可能です。
当センターでは、新規開業に向けてのカウンセリング相談も常時実施しております。
当センターの教材導入の有無を問わず、スポット相談も承っておりますので、どうぞ安心してお声がけください。
